日本有数の降雨量地域で、
本州の屋久島
とも称されるほどの豊富な水と緑を蓄えつつも、
「爆撃されたのか!?」
とも思えるほどの枯れ果てた木々が林立する不思議な光景が広がる森、
大台ヶ原(おおだいがはら)
紀伊半島を南北に貫く国道169号から県道40号「大台ケ原ドライブウェイ」に入り、終点ビジターセンターの駐車場でバイクを降り、徒歩で大台ヶ原へ向かいます。
ちなみに大台ヶ原ドライブウェイはあまり視界が開けず走行中の風景はあまり楽しめません。
山の奥へ奥へと進む道のわりにいたって平坦。
「こりゃ、楽でいいね(^-^)」
途中登りはあるものの、お気軽なハイキングコースって感じ。
歩いて20分程度で日出ヶ岳下の休憩所に到着(^-^)
しかし霧が濃く
「なんも見えない(+_+)」
晴れていれば太平洋を望むことが出来るんだそうですが、今回は真っ白。
「うー、残念(x_x;)」
ちょっぴり座って休憩した後、日出ヶ岳には登らず、正木峠に向けて再び歩き。
ちなみに日出ヶ岳はこんな。
少々歩いたところで、
「おぉ、見たかった風景だo(^-^)o」
立ち枯れした木々による殺伐とした風景が広がります。
おもむろにカメラを取り出し、その独特な景色を撮り始めました(^-^)
この辺りは歩道が整備され、ウッドデッキのようになってます。
カメラで景色を納めながら歩いて行くと徐々に霧が晴れ、さらに立ち枯れの木々が広がります。
倒れてからかなり時間が経っているのか、水分が抜け白骨化したような木肌。
実はこの風景のことをここに来るまで、
自然が造り出した奇怪な景観美
程度にしか思っていなかったんですが、実際は1959年の伊勢湾台風によって木々がなぎ倒されてしまったのがことの発端なんですが、
伊勢湾台風で大量の木々が倒木
↓
木々がなくなったことで地表に笹が繁茂
↓
笹をエサにする鹿が増加
↓
その鹿が新しく芽吹いた木々を食べてしまう
↓
立ち枯れた木々の子孫が育たない
という悪循環を起こしている
鹿害(ろくがい)
と、50年前に開通した大台ケ原ドライブウェイよってもたらされた観光客増加による
人災
によって、自然の後退が進んでしまっているんだそうです。
確かにこの立ち枯れた木々が広がる風景は一見に値する風景だし、そのためにわざわざ埼玉から見に行っているんですが、真実を知ると
「感動よりも心が痛いねぇ(-o-;)」
そんな会話をしている最中、鹿が姿を表しました。
人に慣れているのか、さすが寄っては来ないけど、逃げもいかない。
ちなみに鹿の後ろの方に写っている柵は
防鹿柵(ぼうろくさく)
という柵の中の植物を守るための鹿除け。
また、鹿から幼木を守るためにこんなことも。
更に歩き続けて、正木ヶ原に到着。
ここは一段と大きな立ち枯れの木々が目立ち、迫力ある光景が広がります。
風車のごとく四方に伸ばした枝振り倒木も。
正木ヶ原から尾鷲辻へと歩き、ビジターセンターへのショットカット路を通って駐車場に帰還。
のんびり写真を撮りながら歩いても1時間半強のハイキング。
子供でも問題なく歩けるほどの平坦な道のりなので、大掛かりな装備は要らないので気軽に奇怪な風景を楽しめます。
ただ、その気軽さ故に自然が後退していっていることがなんとも残念なツーリングポイントです。
【大台ケ原 データ】
奇怪度 :立ち枯れが広がる風景はなんとも不思議な感じ
散策度 :尾鷲辻までは平坦な道なので気軽に楽しめます
自然破壊度:人災でもあると思うと心が痛みます
お値段度 :駐車場0円
場所 :東大台ケ原 自然観察路
奈良県吉野郡上北村小橡660-1
住所は大台ケ原ビジターセンターです。
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評価はの5段階です
コメント
コメント一覧 (4)
今度の日曜日は残念ながら仕事が入ってしまいました。。土曜から多分稲毛に出張していると思われます。
今回は残念な事をしましたが、もし来年も行かれるようであらばご一緒させて頂きたいです。
また、日程を考えてオフ会を致しましょう。
ご連絡本当にありがとうございました。
追伸:バイクは第二ブログに記してあります。http://tenma35.7.dtiblog.com/
日曜日はお仕事ですかぁ、残念ですね。
またいつかオフ会しましょう(^-^)
オオカミが誤解されているのは以前から知っていました。
鹿は見た目が可愛らしいので、増えても構わないような気になってしまいますね。
ただ大台ケ原の状況を目の当たりにすれば、そんな感情も吹っ飛んでしまいます。
森を守るためにもオオカミの誤解が解けていくことを影ながら応援しています。
頑張ってください